個人事業を始めるために必要な手続きについて
個人事業主でも、実は屋号を設定することができます。
次に説明する税務署への開業届出書には、屋号を記載する欄があります。飲食店や美容院の場合は店舗名、フリーランスのWEBデザイナーの場合は「○○デザイン」などの名称を屋号にすることもできます。
また、屋号付きの銀行口座を作ってくれる銀行もありますので、屋号付きの口座を持ちたい場合は、最初に屋号を決めておくと良いでしょう。
ただし、屋号は必ずしも必要なものではありません。特に決める必要がなければ、空白のままで書類を提出しても問題ありません。
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個人事業の場合は、管轄の税務署に開業届出書を提出するだけで事業を始めることができます。会社設立と比べると非常に簡単ですね。
開業届出書には、印鑑が必要ですが、認印だけでOKです。印鑑証明書や住民票は必要ありません。
税務署は、確定申告をきちんと行い税金を納めてくれれば問題ありませんので、特に審査はありません。書類の形式的な不備がないか簡単にチェックするだけです。
開業届出書を提出する際には、必ず受付印の入った控えをもらっておきましょう。屋号付きの銀行口座の開設や営業許可の取得に必要になることが多いです。
また、開業と同時に公庫や自治体融資などを申し込んでいる場合も、開業届の控えを提出することが求められることがありますので、複数のコピーを保管しておくと良いでしょう。
営業上、屋号付きの銀行口座を作りたい場合、銀行によっては審査が厳しい場合や開設ができない場合もあります。
また、1つの銀行で個人名義の複数の口座を持っている場合でも、追加で口座を作ることができない場合があります。その場合は、口座をまとめるか、別の銀行で新たに口座を開設する必要があります。
営業に必要な許認可を取得しておきましょう。詳細はこちらの(許認可が必要な業種一覧)をご覧ください。このページは会社向けのものですが、許認可に関しては個人事業主も同様です(ただし、許認可が必要な業種には会社を設立する必要がある場合もあります)。
飲食店の場合は飲食店営業許可、理美容店の場合は開設許可が必要です。また、インターネットオークションなどで中古品を販売する場合は古物業許可が必要です。
ネットを中心に活動するフリーランスの場合は、許認可が不要なことが多いです。
ただし、自分の営業が許認可の対象かどうかは自己判断することはおすすめしません。許可が必要な業種で無許可で営業すると罰則がありますし、最悪の場合は逮捕されることもあります。
自分が始める仕事に許認可が必要かどうか分からない場合は、弁護士や行政書士、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
個人事業主も、納税のために毎年確定申告を行う必要があります。
そのためには、帳簿をつけることが必須です。毎日つける必要はありませんが、月に一度でも会計帳簿をつけておくと良いでしょう。
現在では、安価な会計ソフトウェアが多く出ており、入力も簡単です。例えば、弥生会計やクラウド会計の「freee」などが有名です。
複式簿記の知識がなくても、簡単な入力だけで申告に必要な決算書類を作成することができます。
これらのソフトウェアを使用すれば、税理士に相談することなく、自分で会計記録や申告を行うことができると思います。
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