経理部門における働き方改革
経理部門の残業削減を実現するために、業務改善を実践する必要があります。
まず、経理部門の業務状況を確認しましょう。経理プラスが行った調査によると、月中では残業が続くと回答した人は8.8%であり、月末・月初ではさらに増加し、残業していると回答した経理担当者は6割近くに上ります。このように、経理部門では業務量に時期による偏りが見られます。
また、経理業務には専門的な知識や経験が必要なものも多く、特定の人にしかわからない業務が存在することも問題です。そのため、業務フローの見直しや業務の標準化を行い、時期や個人による業務量の偏りを解消する必要があります。
さらに、業務改善には上長の適切な業務配分や個々のタイムマネジメント技術も求められます。経理担当者それぞれの仕事を可視化し、数値化することで、業務効率性を客観的に評価できる仕組みを作りましょう。これにより、効率的な業務遂行と残業削減を実現することができます。
では、経理部門の働き方を見直すための手順をご紹介します。
まず、現在の業務を洗い出しましょう。業務内容の所要時間、発生頻度、作業量をリストにまとめ、業務一覧表を作成します。個人ごとに細かく洗い出すことが望ましいです。
次に、洗い出した業務を「誰でもできる単純業務」「マニュアルがあればできる業務」「特定の人しかできない知識経験が必要な業務」の3つに分類します。そして、業務フローに落とし込み、どの業務をどのタイミングで行っているかを把握します。
次に、効率化できるポイントを見つけましょう。業務の所要時間が適切かどうかを検証し、複数人で同じ業務を行った際の所要時間を比較します。個人ごとに時間にバラつきがある場合は、手順や業務に関する不慣れなどが要因として考えられるので、それぞれの業務の進め方を確認します。
また、経理業務には重要な業務とそうでない業務があります。会社の経営判断に欠かせない財務分析や決算報告などは特定の人にしかできない知識や経験が必要な業務ですが、それ以外の業務は効率化を図っても問題ありません。業務フローや所要時間を確認することで、重要度が低い業務に多くの時間が割かれていることや、不要な業務を行っていることがわかります。ここが工数削減のポイントとなります。
さらに、マニュアル化されずに特定の人に依存している業務も標準化することが重要です。業務の手順を明確化し、誰でもできるようにしておくことで、人員異動にも柔軟に対応できますし、経理部門全体の業務量を最適化することができます。
以上が経理部門の働き方改革の手順です。これらのステップを実践することで、残業削減と効率的な業務遂行を実現できます。
おすすめ記事
-
ビジネスフォンの進化:スマホ連携機能とクラウド型の効果的活用
「スマホ連携機能」はビジネスフォンとスマホを統合し、内線通話や内線転送が可能に。通信費削減と業務効率向上が期待できます。
-
女性が年収を増やすためのおすすめ資格
資格の重要性について理解するためには、まず資格を持つことがどのようなメリットをもたらすのかを知る必要があります。資格を持っていると、その分野における専門知識や技術を有していることが証明されるため、雇用主やクライアントからの信頼度が高まります。それにより、高収入の仕事や重要なポジションを得る可能性が高まります。
-
簿記資格の重要性と起業に必要な基礎知識
結論として、簿記の資格がなくても起業は可能です。ただし、年に一度の納税時には、簿記で学ぶ記帳作業をベースにして税金の計算をする必要があります。そのため、最低限の知識は持っておくべきです。
-
大阪の主要なビジネスエリア
大阪は日本有数の経済都市であり、多くのビジネスエリアが存在します。ここでは、大阪のビジネスエリアについて詳しく説明します。
-
自宅開業について
自宅で開業するメリットは、まず「働く時間と場所を自分の都合で選べる」という自由さです。実際の調査でも、開業した個人事業主のうち69.9%が「自由に仕事ができること」を挙げています。さらに、自宅の一部を事業に利用することで、事務所の賃料を節約できます。物件取得や賃料は開業にかかる費用の大部分を占めるため、自宅開業ではこの費用を大幅に削減できます。また、確定申告時には家賃や光熱費、ガソリン代などの固定費を経費として申請できるため、節税の恩恵もあります。
-
スモールビジネスと資本金を準備する方法の基本知識
法人登記は、企業や法人に関する登録手続きのことです。これにより、企業は法的に承認され、法務局において企業の情報が公開されます。法人登記は、法律によって義務付けられています。